今回で四国お遍路八十八ケ所の旅も3巡目.これまではガイドブックなどを頼り、ほぼ我流でお参りでした.お遍路さんのお作法は間違っていないとは思いますが、先達(せんだつ)さんに教わるバスツアーに参加してみました.お遍路バスツアーのいいところと悪いところをまとめて紹介します.
お遍路さんのバスツアーってどんな感じ?第1回<1-6番>日帰り編
バスツアーは区切り打ち、1回ですべてを回る全周、順打ち、逆打ちなどのコースが準備されています.1名参加コースなども復活していますので、参加しやすくなってきています.
費用について
もちろん出発地によって違いますが、関西からの第1回<1-6番>日帰り編ですと1万円を切る価格設定になっています.おそらくですが、まずはお遍路さんのお参りの興味を持ってもらことが優先されており、低価格設定になっています.
関西圏から自家用車で行くと、高速代だけで1万円ほどします.一人お遍路さんだと確実にお得な価格設定になっています.
日程について
一時期よりかは出発日の選択肢も多くなり、参加しやすくなっています.土日は複数台でのバスツアーにもかかわらず、予約がとれない状況となっています.※2022年6月
区切り打ちの前半戦は日帰りツアーが組まれていますので気軽に参加できるようになっています.
バスツアーのメリット(いいところ)
1)お遍路さんのお作法のおさらいができる
移動中にお遍路さんとは?歴史、納経の意味など.先達さんからの説明があります.一通り勉強していても知らないこと、勘違いしていることを正すことができます.また、これからお参りするお寺さんの歴史や見どころの説明があるので楽しみが倍増します.
2)お遍路グッズの意味の確認
私の場合、お参りを続ける意思がそれなりに強かったので、初回の1番さんでお遍路グッズを一通り購入しました.しかし、迷っている方はしっかり説明を聞いて、自分にとって必要なものなのか、何から揃えたらいいのか参考になると思います.
最低限の必要なお参りセットは無料でもらえます.ライターだけあればとりあえずのお参りはできます.
3)お参りのお作法のおさらい
ガイドブックを読み込んでも、お参りのお作法だけは実際に体験しないと分からないことが多いです.実は我流でお参りするときは般若心経だけを唱えるだけだったのですが、開経偈(かいきょうげ)から唱える正式なお作法はツアーに参加してはじめて体験しました.一度は先達さんのお手本を見るといいかと思います.
4)納経が楽
お遍路さんのバスツアーの引率者は添乗員さん、先達さん、先達さんのアシスタント、ドライバーさんの4名になります.先達さんは各お寺さんのお参りを先導してくれるのですが、先達さんのアシスタントと添乗員さんは、お参りの間にバスツアー全員分の納経を代行してくれています.
納経帳だけであればそれほどでもないのですが、笈摺(おいずる)や掛け軸に御朱印を頂くのはたいへんです.この大変な作業を代行してくれるというだけで、ツアーの価値はあるかもしれません.
5)運転がないので楽
当たり前ですが、バスの中で寝ていればお寺さんに到着します.昔は自分で運転してたけど・・・という参加者が多かったです.
6)特別待遇を受けれるお寺さんがある
先達さんの得意のお寺さんというのがあるようで、特別に境内に入れたり、説法を受けたりすることができることがあります.
バスツアーのデメリット(悪いところ)
1)なにより難しい団体行動
お遍路さんのお参り自身がはじめてという方が多く、お参り(ある意味修行)がメインのツアーであることを理解されていない参加者も多いようです.お参りとは別の目的をもっている参加者さんは団体行動が難しく、時間通りに集合できないなどの問題が発生します.お参りすることがメインになりますので、それ以外の自由時間はほとんどありません.
添乗員さんともめてた内容のまとめ
・今使ってる御朱印帳に納経してほしい
→お寺さん巡りの延長線上で参加したする方も多いようで、利用中の『御朱印帳』に納経してほしいというリクエストをされている方が数人いました.『御朱印帳』と『納経帳』は違うものになるので、基本的には四国八十八ケ所で頂く御朱印は専用の『納経帳』を準備することが望ましいです.
・御朱印を2つほしい
→おそらく家族分や友達の分なのかもしれませんが、四国のお遍路は1ケ寺で1一人1つしか御朱印を頂くことはできません.
・厄除けや安産の御守りがほしい
→単独で納経所に行ってしまうと皆を待たせてしまうことになります.
2)自由時間ほぼなし
繰り返しになりますが、お参りメインなので自由時間はありません.
結論
これから四国お遍路の旅をはじめる方だけでなく、自家用車でお参りしている我流派の方も”第1回<1-6番>日帰り編”はお勧めできるツアーです.四国お遍路さんのお作法を学ぶために役立つのは間違いないです.