お遍路用語集

お遍路用語集

お遍路さんの専門用語、用語を紹介します.

お遍路

弘法大師様が修行で歩んだ、四国1400kmの旅.元々は修行僧による厳しいものでしたが、江戸時代に今で言う『旅行ガイドブック』が発刊され、ブームになったと言われています.

同行二人

常に弘法大師様と一緒』という意味があり、一緒に歩いて修行をしているということです。修行中はすぐ横にいるのでアホなことはできません.

順打ち

1番さん霊仙寺から、88番大窪寺まで、四国を時計回りに順番にお参りする方法.

逆打ち

88番、大窪寺から、四国を反時計回りでお参りする方法.道中の道が険しいということで,順打ちの数倍ご利益があると言われています.特にうるう年の逆うちはさらに倍・・・クイズダービー的な効果があるようです。また、車お遍路ですと、道が険しいだけでなく、情報も少ないので迷いやすいです.しかも、一般的な順打ち遍路さんから逆行することになるので、細い道でのすれ違いが多くなります.特に朝1番、2番のお参りは確実に逆方向からくる何台もの順打ちの車とすれ違いますので、かなり神経をすり減らすお参りになります.

通し打ち

1から88札所まで一気に周ること.

区切り打ち

1から88を小分けにして周ること。1県ごとは『1国参り』といいます.

納経帳(のうけいちょう)

四国お遍路のお参りで、ご本尊さまとお大師さまにお経を奉納のした証として納経所で御朱印を頂く帳面のことを『納経帳』といいます.古くは写経をした証だったようですが、あくまで、修行の一環で行うお経の奉納の証ですので、趣味のお寺巡りの際に使う『御朱印帳』とはちょっと意味合いが違います.八十八ケ所を全てお参りする心積もりがある場合はお遍路さん専用の『納経帳』を準備しましょう.

先達(せんだつ)

四国お遍路、八十八ヶ所を何度も巡業している達人のことを”先達”と言います.
納札を何色で利用されているかで、何巡目か分かります.
(1~4巡)
(5~6巡)
(7~24巡)
(25~49巡)
(50~99巡)
特注品(100回以上)

公認先達という制度があり、条件と推薦により先達になることを承認されます.また先達は5つの位があります.

納札(おさめふだ)

本堂と大師堂でお参りした際に、証として納める札を納札といいます.初回は白色からスタートします.巡礼の回数によって納札の色をかえます.
(1~4巡)
(5~6巡)
(7~24巡)
(25~49巡)
(50~99巡)
特注品(100回以上)

お接待

管理人は車移動のお遍路なので、本物のお接待を受けたことはありません.地元の人が食べ物や飲み物を施すことを”お接待”といいます.もし、お接待を受けた場合は納札を渡すというのがマナーとなっています.納経所でお接待を受けられる場所が数ヶ所あります.

結願(けちがん)

88ヶ寺、最後にお参りしたお寺さんを”結願寺”などとも言うそうなのですが、88ヶ寺全てを周ることを”結願”と言います.

満願(まんがん)

四国お遍路での満願は八十八ケ所を巡礼した後、高野山の奥の院にお礼参りを終えたことを『満願』といいます.

白衣(びゃくい)

お遍路さんのユニフォーム的に利用するのは『白衣(びゃくい)』になります.袖あり、袖なしなどと説明されていることもありますが、実際は袖あり、袖なしどちらもあります.
>白衣(びゃくい)と笈摺(おいずる)の違いの説明

笈摺(おいずる)

朱印用に用いる白衣を笈摺(おいずる)といいます.亡くなったときに羽織るための白衣ですので、お遍路のユニフォーム的に羽織ってお参りするには適していません.袖のないベストのような法被という説明もありますが、四国88ケ所用の笈摺(おいずる)は袖があります.四国お遍路は88ケ寺の御朱印を捺す必要があるので、袖がないとスペースが足りないという理由です.

金剛杖

金剛杖は木の棒のことですが、ただの杖ではありません.同行二人と記載されており、弘法大師様の分身になります.よって決して粗末に扱ってはいけません.宿に到着した際は一番はじめに綺麗にします.弘法大使様の化身であるため、金剛杖の取り扱いにはルールがあります.
>トイレにわげさや金剛杖を持ち込まない
>杖の上部は握らない
少し話はかわりますが、
橋の上では杖を突かない
>などのルールもあります.

勤行本

簡単に言うと、お参りする際に唱えるお経が書かれた教科書です.唱える順番に書かれています.
購入されてもいいですが、>自作される場合はこちらのデータを利用して下さい.

輪袈裟(わけさ)

輪袈裟は袈裟の簡易版になります.仏の弟子の意味や耐え忍ぶなどの意味もあるようです.仏具の首からかける布の輪っかのことです.

菅笠(すけがさ)

菅の葉で編んだ笠です.日よけや雨よけの機能面も優れていますが、実はお遍路の正装の1つになります.帽子ではなく失礼になりませんので、お参りする際や、納経所も菅笠はつけたままでOKです.ただし、神聖な道具なので外に置いてからトイレに入るようにします.