菅笠(すげがさ)の実話

菅笠(すげがさ)の実話

お参りに便利なお遍路笠ですが、実は・・・

四国お遍路車

1番さんで購入して、1巡目の1回目のお参りの80%以上の使用率があったのですが、2回目は10%以下・・・

メリット

・夏場は日傘の代わりになって、涼しくて気持ちがいい
・雨でもお参りしやすい
・周りがお遍路さんと分かってくれる

デメリット

・とにかくかさばり、重ねて置くこともできないので車で運ぶのもたいへん

なんと、2巡目のお参りにはおうちでのお留守番となってしまいまいた.

金剛杖の実話

ついでに、金剛杖も2巡目はお留守番となってしまいました.
お参りの途中、忘れてこないか心配になるアイテムでもあるので、今回は安全策としてお留守番してもらいました.
参拝者がいないのに・・・このような忘れ金剛杖が至るところにあります.

四国お遍路車
駐車場から近ければ戻ればいいだけなのですが、本堂まど遠かったり、車で出発してしまったなどの場合は諦めるしかないですね.

お遍路笠 文字の意味

ところで、この菅笠ですが、文字の書いてあるの笠は”おへんろ笠”とも言います.このごにょごにょ書いてる文字には意味があります.

梵字(ぼんじ)

『同人二人』の反対側にある、1文字読めない文字があるかと思います.梵字(はんじ)と呼ばれる文字になります.読み方は『ゆ』のようです.古代インドで使われていた密教とともに日本に伝わった文字で、弘法大師さまを表します.この梵字(はんじ)が書かれているほうが”前”になります.

四句の悟り

迷故界城 悟故十方空 本来無東西 何処有南北 の4句が書かれています.
=迷うが故に三界城なり 悟るが故に十万は空なり 本来東西は無く 何処んぞ南北有らんや
この四句の悟りは無着道忠禅師が著した『小叢林清規』に書かれています.

迷故三界域

人間が悩んだり苦しんだりするのは、煩悩や欲望、常識やこだわりなどに縛られて、三界(欲界、色界、無色界)を脱することができないからです.

悟故十万空

しかし、仏心を持ち、悟りを開こうとするならば、何にも捕らわれることない自由な世界が見えてくるでしょう.

本来東西無

もともと、この世界には自分自身を縛るものや,常識という決まり事もないのです.太陽が東から登り、西に沈むといいますが、その、東や西というのは人間が決めた言葉であって、本来名前などないのです.

何処有南北

東西と同様、南北という言葉も、人間が決めた便宜上の言葉です.この世の常識というものは、人間が作り出したものであり、それらに縛られているのは人間だけなのです.

悟りの境地へ達し、解脱するための教えを、菅笠に刻んで巡礼しているという意味になります.

同行二人(どうぎょうににん)

同業二人は四国お遍路ならではの言葉になります.巡礼を始めた瞬間から「お大師様がずっと寄り添って同行してくださる」という考えがあり、一人で歩いていても常にお大師様がそばにいて、その守りを受けているとされています.
この同行二人という言葉は四国お遍路ではよく見かけます.白衣(びゃくえ)、金剛杖、山谷袋(さんやぶくろ)などにも書かれています.馴染み深く、昔から大事にしてきた精神になります.

コメント

  1. […] 折り畳みが一切できないアイテムなのでものすごくかさばります.よほど頭が大きいなどでない限り小さいサイズを選択したほうがいいです. >>菅笠の実話 >>最適なサイズの菅笠 […]