お遍路あるあるのまとめ
お遍路を続けていると、誰もが「これ、あるある!」と思う場面に何度も出会います.忘れ物、お賽銭の小銭不足、カーナビとの格闘……経験者なら思わずうなずき、これからの方なら予習にもなる「お遍路あるある」を、車お遍路を5巡した管理人の実体験からまとめました.
▶ここで紹介する以外の『お遍路あるある』はこちらにまとめています
・お遍路経験者なら思わずうなずく「あるある」17選
・忘れ物、お賽銭の小銭不足など、あるあるを防ぐための準備
・車お遍路ならではのカーナビ・駐車場のあるある
・「あるある」を防ぐ持ち物チェックリスト
準備・持ち物のあるある
金剛杖の忘れ物
普段、持ち歩くものではないので相当な確率で忘れます.特に多いのが「前のお寺の納経所近くに立てかけたまま」「トイレの壁際に置き忘れる」パターンです.金剛杖は弘法大師様そのものとされる大切なものなので、置き忘れは避けたいところです.車お遍路なら、お参りのたびに「菅笠・金剛杖・納経帳・輪袈裟」をワンセットで持つクセをつけるのがおすすめです.出発前の点検項目に入れておくと安心です.金剛杖の選び方はお遍路グッズ選び 金剛杖で紹介しています.
納札は事前に書いておけ!
その日に回る可能性のある枚数くらいは、住所と名前だけでも記載しておきましょう.納経所に行けば書くスペースはあるのですが、本堂や大師堂の前には平らなスペースがないので難儀しますよ.1ヶ寺で本堂と大師堂に1枚ずつ、1日10ヶ寺なら20枚が目安です.書き方は納札の書き方で紹介しています.
白いハンカチを持参しよう
手水場(てみずや)で手と口を清めた後に必要になります.白い手ぬぐいがぶら下がっていることもあるのですが……正直、何人もの方が使った後のものを使うのは衛生面でためらう方も多いはずです.そもそも手ぬぐいが全く用意されていない札所も多くあります.ハンカチは必須と思っておきましょう.ちなみに白い色を推すのは、お遍路の正装が「白」を基調としているから.せっかくなので白で揃えると気分も出ます.
お賽銭不足
とにかく大量に必要なので事前に準備しておきましょう.最低でも本堂、大師堂のお参りごとに2〜3枚必要です.追加で薬師堂、護摩堂、お地蔵さんなど・・・仮に1日10ヶ所回るとして、1ヶ所につき6枚のコインを使うと60枚のコインが必要になります.何か所か、両替してくれる納経所もあるのですが、現地で簡単に準備できる枚数ではありません.銀行の窓口や両替機での両替は手数料がかかることが多いので、普段から小銭を貯めておくのがおすすめです.お遍路のお賽銭や、お賽銭専用のコイン入れも参考にどうぞ.
1番札所でもお買い物あるある
係の人に「どっちがいいですか?」と聞くと『それはあなたが決めること』.利用法は教えてくれますが、普通のお店ではないのでお勧め品は指示してくれません.だいたいのアイテムは松竹梅的に準備されているのでお財布と相談しながら購入するというのが正解です.
▶お遍路グッズ買う前に少し考えたほうがいいベスト5
お参り中のあるある
菅笠をかぶっていると
歩き遍路の可能性があるということで、駐車場の協力金(駐車料金)を求められないことがあります.車で来ている場合は、こちらから積極的に駐車場を利用していることを申告して、お支払いしましょう.
団体とのバッティング
団体さんより早く納経を済ませようとすると失敗します.10人級の団体はプロガイドさんと共に行動していて、お参りしている間にガイドさんがまとめて参拝者分の納経を済ませます.個人の参拝者は順番通りにしたほうがいいです.
山門で一礼するか毎回ちょっと迷う
神社の鳥居の前では確実に一礼するクセが付いているのに、お寺の山門の前ではどうも、かなり意識しないとできません.
山門は俗世とお寺の聖域との境目となっており、くぐる前に合掌して一礼するのが正式なお作法となっています.帰りも、山門を出たら振り返って一礼します.頭では分かっているのに、つい忘れて境内に入ってしまい、「あ、また忘れた……」と心の中で謝るのがお約束になっています.これも回数を重ねて体に染み込ませるしかないのかもしれませんね.
読経のスピードが他の人と合わず脳がバグる
正直なところ、記憶力も悪いのでまだ覚えられていません.毎回、勤行本を見ながら自信なく読経しているような状況です.近くで自信たっぷりの上手なお経を聞くと、意識が耳のほうに向かい、脳が口を動かさなくなってしまいます.まだまだ修行が足りないということですね・・・
ふと「あれ、さっきの納経もらったっけ?」となる
コレ結構怖くて、納経帳を見直すなんてことは良くあります.車お遍路の場合、ナビゲーション通りに進んでいる区間ができてしまうので、納経忘れや、お寺を飛ばしていないかなど、急に不安になることがあります.万が一忘れていた場合、相当なロスになる区間もあります.お参りするお寺さん、せめて番号は常に意識するようにしておいたほうがいいです.
納経所のご朱印の達筆さに毎回見とれる
年配の方、中年の方、お若い方、女性の方……さまざまな納経所の方がいらっしゃいますが、どの札所のどの方も、本当に皆さん達筆ばかりです.
墨と筆が紙の上を走る音・・・聞こえるような気がする、納経所の凛とした静けさ、ふわっと香る墨の匂い・・・あの一連の所作を眺めている時間が、お遍路の中でも特に好きな瞬間です.同じ寺でも書く方によって筆運びの個性があるので、巡礼を終えて納経帳を見返すと、一冊が小さな作品集のように見えてきます.これも区切り打ち・通し打ちを問わず、お遍路の密かな楽しみのひとつです.
車お遍路のあるある
カーナビの使い方
次のお寺の目的地は電話番号入力がお勧め.そして、出発時は地図の縮尺を800mくらいの広域にして、残り1km以内あたりで拡大するようにします.移動間はできるだけ県道クラスの大きな道を通りたいのと、近づいたら農道クラスの道を行く必要があるからです.縮尺50mで出発してしまうと、とんでもない道を指示される場合があります.
ただし、14番常楽寺のように電話番号で案内すると駐車場にたどり着けない札所もあるので注意しましょう.
同じ名前のお寺が多すぎて記憶が混乱する(国分寺・大日寺など)
『同じ名前のお寺がたくさんある』ということを知っていればそうでもないのですが、お遍路初心者のころは『あれ?前も似たような名前のお寺さんにお参りしなかったっけ?』となります.安心して下さい、間違って別のお寺にお参りしているわけではありません.四国には各県に1つずつ国分寺があるなど、同じ名前のお寺が何ヶ所もあります.まとめたページがあるので紹介します.
| お寺の名前 | 札所番号 |
|---|---|
| 国分寺 | 15番(徳島)、29番(高知)、59番(愛媛)、80番(香川) |
| 大日寺 | 4番(徳島)、13番(徳島)、28番(高知) |
| 観音寺 | 16番(徳島)、69番(香川) |
国分寺についてはあれ?また国分寺でも紹介しています.
▶お遍路さん同じ名前のお寺まとめ
車のお遍路ステッカーを貼った先輩遍路を見るとリスペクトする
駐車場やすれ違う車で「四国八十八ヶ所巡拝」「同行二人」のステッカーを見かけると、勝手に「お、先輩や……」とリスペクトの念がわいてきます.勝手な印象ですが、ミニバンやコンパクトカーの方に多い気がします.
あのステッカーは「私はお遍路中です」という無言の自己紹介でもあり、同じ道を行く者同士の小さな連帯感を生んでくれます.私も貼ってみたい気持ちはあるのですが……まだまだ修行の身、もう少ししてからにしたいと思います.
巡るうちに変わる心のあるある
白衣を羽織ると気持ちが引き締まる
お参りのスタイルは基本的に自由なのですが、やはり、白衣(びゃくい)を羽織ると気持ちが入ります.輪袈裟(わげさ)を掛けると、さらに、気合が入ります.お遍路さんの正装がありますので、気になる方は少しずつ揃えてもいいかもしれません.白衣については白衣と笈摺(おいずる)の違いもどうぞ.
▶お遍路さんお仕度ガイド
帰る頃には般若心経をうろ覚えで言えるようになっている
何度も読経していると、うろ覚えというか、おそらく音で記憶する箇所が増えていくのかと思います.しかーし、次のお参りまで半年などの間が開くと綺麗さっぱり記憶からなくなり、初期化されています.覚えるまでは経本が頼りです.般若心経を自分で印刷したい方はこちら.
「同行二人」の意味を後から知ってジーンとする
何気にお遍路をはじめても、いろんなところに『同行二人』(どうぎょうににん)と書かれていることに気づくかと思います.
▶『同行二人』(どうぎょうににん)の意味
あるあるを防ぐ持ち物チェックリスト
上の「あるある」の多くは、出発前の準備で防げます.
| 持ち物 | 防げるあるある | ポイント |
|---|---|---|
| 小銭(1円・5円・10円玉) | お賽銭不足 | 1日10ヶ寺で60枚が目安.小銭入れを分けておくと便利 |
| 記入済みの納札 | 納札を書くのに難儀する | 1日10ヶ寺なら20枚が目安 |
| 白いハンカチ・手ぬぐい | 手水場で手を拭けない | 2〜3枚あると雨の日も安心 |
| 金剛杖・菅笠 | 置き忘れ | 納経帳・輪袈裟とワンセットで持つ |
| 経本 | 読経でつまずく | 文字の大きいものが読みやすい |
| 次の札所の電話番号・住所のメモ | カーナビとの格闘 | 駐車場の位置も事前にチェック |
そろえるグッズはお遍路さんグッズ(必須品)で詳しく紹介しています.
よくある質問(FAQ)
- Q. 金剛杖を忘れてきたらどうする? → まずは前のお寺の納経所に電話して確認しましょう.預かってもらえている場合があります.戻るのが大変な区間なら、後から送ってもらえるか相談してみましょう.
- Q. お賽銭の小銭は何枚くらい必要? → 1ヶ寺で本堂・大師堂・その他のお堂を合わせて約6枚、1日10ヶ寺で約60枚が目安です.
- Q. 納札は何枚用意すればいい? → 1ヶ寺につき本堂と大師堂で2枚、88ヶ所で176枚です.予備を含めて200枚ほどあると安心です.
- Q. 菅笠をかぶっていたら駐車料金は払わなくていい? → 車で来ている場合は払いましょう.歩き遍路と間違えられることがあるので、自分から申告するのがマナーです.
- Q. 般若心経は覚えていないとダメ? → 経本を見ながらで大丈夫です.回数を重ねるうちに自然と覚えていきます.
