お線香を3本供える意味

お線香のお供えは何故3本なのでしょうか?

お線香を3本備える意味

お遍路の参拝作法では、各札所の本堂・大師堂でそれぞれ線香を3本お供えするのが基本とされています.四国遍路は弘法大師空海ゆかりの霊場で、真言宗の教えが背景にあるため、3本立てる作法となっています.

三宝

仏教の根本である「三宝」、すなわち仏(仏陀)・法(仏の教え)・僧(修行者の集まり)への帰依を表すという解釈です。三宝への敬いと感謝を3本の線香に込めてお参りします.

三世

「過去・現在・未来」の三世を表すという考え方があります.先祖や亡き人々への供養(過去)、今この場で参拝する自分(現在)、そしてこれからの安全や願い(未来)を込めるという意味合いもあります.

三業

真言宗の文脈では、線香の3本を「身・口・意(しん・く・い)」の三業、つまり身体の行い・言葉・心の働きの三つを清めて仏に向き合うことの象徴とするという意味もあります.

真言宗の言い伝え

真言宗のお遍路さんの場合、弘法大師さまへ1本・ご先祖さまへ1本・自分自身へ1本という解釈もあります.さらに、弘法大師さま・大日如来さま・ご先祖へそれぞれ1本という説などもあります.さらに真言宗の修行が身・口・意の三密であることから3本を勧めるという説明もあります.

お葬式の際のお焼香の3回も同じ意味があります.
>具体的な本数計算や持ち運びの工夫はこちら

しきたりとマナー

お線香の本数や供え方は宗派によって違います.もちろん、四国お遍路さんは宗派を問わずお参りできますので、一般的なお作法として紹介します.
>参拝の流れ全体はこちら

本数と並べ方

自分から見て逆三角形(手前に1本、奥に2本)になるように立てるのが基本的なお作法になります.また、線香は香炉の中央・奥から立てるのがマナーとなっています.手前から立ててしまうと、後から参拝する人が奥に手を伸ばす際に、すでに立っている線香で袖を焦がしたり火傷をしたりする恐れがあるためです先に参る者が奥に立てることで、後の人が安全に手前へ立てられるよう心配りが大切になります.

浄土宗・日蓮中・曹洞宗・臨済宗と呼ばれる宗派では、1本が基本となっています.
特定の色(黒・茶色・緑など)でなければならないという決まりはありません.

点火方法

線香を立てるときの基本作法としては、ろうそくの火から点けるのが正式と言われています.先にろうそくを1本立てて灯し、その火で線香に火を移します.ライターやマッチで直接つけるのは略式とされ、できればろうそくを介すのが望ましいとされています.
※ただし団体でのお参りや、混んでいるときは、あえてライターやマッチで直接つけるのは略式を選択します.

消し方

線香やろうそくの火を口で吹き消すのは避けましょう.仏教では人の口は悪業(悪い言葉など)を生む不浄なものと考えられ、その息を仏前の火に吹きかけるのは失礼にあたるとされるためです.手で軽くあおいで消すか、線香であれば軽く振って消します.

もらい火はダメ

他人のろうそくから自分の線香に火をもらう「もらい火」は避けるべきとされています。他人の業(罪や穢れ)を自分が引き受けてしまう、という言い伝えがあるためです。混雑時でも自分のろうそくから点けるのが望ましいとされます.

最も注意すること

火災予防の観点は最も忘れてはいけない注意事項になります.近年は山火事や火災の懸念から、線香やろうそくの使用に注意を促す札所も増えています.風の強い日や乾燥した時期はローソク、お線香を控えるという配慮も必要です.
また、住職さんがいなくなる可能性がある時間帯、16:30以降のお参りの際もローソクとお線香は控えましょう.

四国お遍路のお線香について

四国お遍路のお線香
四国お遍路のお線香四国お遍路で必要なお線香の本数四国お遍路のお参り、1ケ寺につき『本堂』と『大師堂』の2ケ所、八十八ケ所ありますので、1本ずつでも 2× 88 = 178本最低でも176回お線香が必要になります.一般的には1回につき3本がマ...